イタリアンのレシピでときどき見かけるパンチェッタ
おいしいので日本でも気軽に料理に使いたい!
イタリアではスーパーで手に入る庶民派食材のパンチェッタ。
イタリア料理にはもちろん、和洋家庭料理にも活用できる便利な食材です。
しかし日本で買うと価格が割高なので、けっして気軽に使える食材とはいえません。
そこで本記事では、13年以上ものあいだ自宅でパンチェッタを作り続けている筆者が、超カンタンに作れる自家製パンチェッタの作り方を公開します!
- 筆者が13年間以上作り続け、食べ続け、改良を重ねたレシピ
- イタリアで料理人をしているイタリア人シェフ直伝レシピが基
- 仕込み時間はたったの5分、塩抜きも不要と手間は最小限
ズボラさんでも作ることができそうだね♪
くどいほど言うけど簡単にできます!
ぜひ作ってみてほしい
いろいろな料理で活用でき、料理の幅が広がって家族に喜ばれること間違いなしです。
その上、手作りは無添加なのも嬉しい♪
本記事を参考にパンチェッタを手作りして、家庭の食卓のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を高めませんか?
あわせてパンチェッタを使った料理のアイデアも紹介しています。
自家製パンチェッタのある暮らしを愉しみましょう。
ミエッタです。
「伊・食・旅」をテーマに情報発信しています。
- イタリアで食の旅を続ける元国際線CA
- イタリアの複数機関でオリーブオイルを学び、資格を取得
- ベジフルビューティーアドバイザー
- フードバランスアドバイザー
- はちみつマイスター
そもそもパンチェッタとは?
パンチェッタとはイタリアの伝統的な食材で、豚バラ肉を使って作られる塩漬け肉のこと。
豚バラ肉のおいしさが凝縮された旨みと強い塩味が特徴で、お料理に深い味わいをもたらします。
パンチェッタは生のまま、もしくは軽く加熱調理して食べるのが一般的。
スープやパスタ、リゾット、サラダなどの料理にパンチェッタを加えることで、より風味豊かな味わいが楽しめます。
パンチェッタとベーコンとの違いとは?
パンチェッタとベーコンとの違いってなんだろう?
パンチェッタとベーコンはどちらも豚のバラ肉から作られますが、その加工方法は異なります。
パンチェッタは塩漬けして乾燥させ、熟成させるのに対し、ベーコンは塩漬けの後に燻製されます。
ちなみにイタリアでは、ベーコンのことを「燻製したパンチェッタ(pancetta affumicata)」といいます。
本場イタリアの味を再現!自家製パンチェッタの作り方
紹介する自家製パンチェッタのレシピでは、特別な設備や材料を揃える必要がなく、めんどうな塩抜きも不要。フォークで肉を刺す手間もはぶきました。
シンプルな手順なので、料理初心者でも簡単に作ることができます。
冷蔵庫内に常備していて、家族にもおいしいと評判のパンチェッタです
パンチェッタの下ごしらえ方法
「計量なし」なので、5分もあれば下ごしらえができます。
なお肉に触れる前は、石鹸で手洗いをしておいてくださいね。
もしあればフレッシュローズマリーの枝葉を、肉のまわりに置く。
包んだらビニール袋に入れ、輪ゴムで止める。
これで最初の下ごしらえは完了です。
冷蔵庫に真空チルド室がない場合は、ふつうに冷蔵庫に入れておいても大丈夫です。
下ごしらえしたお肉のお世話【キッチンペーパーの取りかえ】
冷蔵庫に入れてしばらくすると、豚肉からドリップ(肉汁)が出てきてキッチンペーパーが吸収します。
豚バラ肉を包んでいるキッチンペーパーが湿ったら、新しいキッチンペーパーに取りかえてください。
キッチンペーパーを取りかえるときに、粗塩がかかっていない箇所(肉の側面なども)があれば、さらに粗塩をすりこんでおきます。
2枚重ねした新しいキッチンペーパーで包み、さきほどと同じようにビニール袋に入れた仕込み肉を、ふたたび冷蔵庫内に入れます。
またキッチンペーパーが湿ったらキッチンペーパーを取りかえ、これを何度も繰り返します。
つまり仕込み後にすることは、何度も新しいキッチンペーパーに包みなおすことだけ!
仕込み当日や最初の数日間は、すぐに肉からドリップが出てきます。
そのため1日に何度もキッチンペーパーを取りかえる必要があります。
ペーパーに染み出るドリップをそのままにしていると、細菌が発生しやすいので注意しましょう。
国産肉よりも輸入肉(解凍肉)のほうが、ドリップはたくさん出ます。
「1日に何度も肉のお世話なんでできない」という人は、キッチンペーパーの代わりにピチットシートを使うといいですよ。
1日中家を空ける日、仕込み直後でドリップが多い日などは、圧倒的に吸収力があるピチットシートが便利!
筆者もときどき使っています
日が経つにつれ、肉から出るドリップの量は少なくなります。
ドリップの量が少なくなっても、1日に最低1回はキッチンペーパーを取りかえてくださいね。
自家製パンチェッタを食べる【注意点も】
仕込んだ豚バラ肉が引きしまってくると、ちょっとだけ味見したくなってきます。
筆者は仕込みから1週間ほど経ったころから、もう料理に使っています。
まだ熟成の浅いパンチェッタでも、これはこれでなかなか美味ですよ♡
手作りパンチェッタは、食べる分だけ5mm幅くらいの薄切りや短冊切りにカット。
肉表面についている粗塩は、手でパラパラと軽く取り除きましょう。
くっついているローズマリーの枝葉も取り除きます。
なお、このパンチェッタは自家製のため、かならず加熱してから食べるようにしてくださいね。
残ったパンチェッタは、またキッチンペーパーとビニール袋に包み、冷蔵庫内でさらに熟成させます。
自家製パンチェッタの塩味
パンチェッタには塩分が多く含まれています。
塩やしょうゆなどの塩分は、味見をしながら必要に応じて少しづつ足すようにしてください。
調理の際には、いつもより塩分の量をひかえめにね!
またパンチェッタをたくさん使うと、料理の味が塩辛くなってしまうこともあります。
はじめは味加減が難しく思うかもしれませんが、すぐに慣れます。
パンチェッタの塩味は料理に深い味わいをもたらすので、うまく調理で生かしてくださいね。
自家製パンチェッタの賞味期限はいつまで?
パンチェッタが完成するのは何日目?
賞味期限ってあるの?
自宅で作るパンチェッタは、仕込み日から2週間前後でほぼ完成します。
自家製パンチェッタ歴13年の経験から賞味期限をお伝えすると、仕込み日から1ヶ月ほど経っても問題なく食せています。
- パンチェッタ完成後も冷蔵後に入れ、1日1回のキッチンペーパーの取りかえを続けること
- 食べるときには必ず加熱調理すること
これら2点に気をつけながら、1ヶ月ほどでパンチェッタを食べきるといいでしょう。
手作りしたパンチェッタの具体的な利用法【お料理】
自家製のパンチェッタを使った、おすすめ料理を教えてほしい…
ここでは自家製パンチェッタの風味を生かしたお料理のアイデアを、いくつか紹介します。
すべて私がよく作っているものばかり!
パンチェッタはイタリア発祥の食材なので、いうまでもなくイタリア料理で広く使われています。
筆者は自家製パンチェッタを使って、ときどきカルボナーラを作っています。
アマトリチャーナもカルボナーラと並び、自家製パンチェッタで作る定番メニューです。
カルボナーラやアマトリチャーナの本場ローマでは、実はパンチェッタではなくグワンチャーレが使われています。
グワンチャーレ(guanciale)の作られる工程はパンチェッタとよく似ていますが、グワンチャーレには豚バラ肉ではなく、豚のほほ肉が使われています。
つまりグワンチャーレとは、豚のほほ肉を塩漬けしたもの
本来ならグワンチャーレを使って作りたいカルボナーラやアマトリチャーナですが、パンチェッタで作っても十分おいしい♪
またイタリアン以外にも、パンチェッタは幅広い料理に活用できます。
自家製パンチェッタを野菜と一緒に炒めることも多いです。
野菜炒めは手軽なのでよく作るよ
たとえばズッキーニとパンチェッタの炒めもの。
パンチェッタに塩味があるので、味付けは黒コショウのみです。
シンプル イズ ベスト!
ほかには サラダのトッピングとして、炒めた自家製パンチェッタと小さくカットしたチーズ(フェタチーズがおすすめ)を添えるのも◎
パンチェッタもフェタチーズも塩味が強いので、オリーブオイルを回しかけるだけでサラダの味が整います。
パンチェッタをトッピングしたサラダはボリューミー、メイン料理にもなりそうな一品ですよ。
自家製パンチェッタを使って、ほかにはポトフなどの煮込み料理も絶品でおすすめ!
アイデア次第で応用は無限大です。
ぜひいろいろな料理に試してみてくださいね。
参考記事 【プロ直伝】オリーブオイル選びに必ずチェックすべきことは2つだけ
【本格派の味なのに超簡単】自家製パンチェッタを作ろう!
本記事では、塩抜き不要で超カンタンに作れる自家製パンチェッタのレシピと利用法について紹介しました。
自宅で簡単に作れて、パスタ、サラダ、リゾット、スープ、炒めものなど、いろいろな料理で活用できる自家製パンチェッタ。
家庭料理だけでなく、ホームパーティーや特別な日のおもてなし料理にも活用できます。
パンチェッタをつかった創作料理に挑戦し、新たな味の発見を楽しんでください。
自家製食品の魅力を存分に堪能して、料理の楽しみを広げましょう!
さいごまでお読みいただきありがとうございました。
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