ポポーという名前のフルーツをご存知ですか?
甘くて濃厚な味わいから、「森のカスタード」とも呼ばれています。
わたしはポポーと呼んでいますが、ポーポーと呼ぶ人もいます。
ポポーは収穫してから熟すのが早く、日持ちしません。
そのうえ完熟すると表皮が黒ずんでしまい、見栄えが悪くなることなどから流通は難しいのだとか。
幻の果実という別名もあるほど、レアなフルーツなのです。
そういえば、お店でポポーが売られているのを一度も見かけたことがないよ。
そんな珍しいポポーのなる木がわが家にあって・・・
旬を迎えた8月のおわり頃から、ひとつふたつと食べはじめました。
- 幻の果実っておいしいの?食べる前に知っておきたいポポーの味と匂いは?
>> 徹底的に食レポします! - ポポーはどこで買うことができるの?
- 未熟?完熟?ポポーの食べごろの見極め方は?
- ポポーを収穫するベストタイミングは?
- ポポーを種から育ててみたい!
食べたあとに残る種を発芽させることってできるの?
最近ではテレビなどでも話題のポポーについて、いろいろな角度からせまります。
ポポーのことを知らなかったという人も、そうでない人も、ぜひ最後までご覧ください。
イタリアオリーブオイルソムリエのミエッタです
- オリーブオイルの産地を巡るのが好きな元国際線CA
- これまでに延べ500種以上のEVオリーブオイルを試飲
- イタリアの複数機関でオリーブオイルを学び、資格を取得
実際にポポーを食べてみて【味と香りを徹底解説】
聞くところによると、9月初旬ごろになると道の駅でポポーが売られていることもあるようです
未知のフルーツは、食べる前に味の予備知識が欲しいものですよね。
そこでイタリアオリーブオイルソムリエの筆者がポポーを実食し、味わいを徹底検証しました。
ポポーをカットしてみた印象
完熟し皮の色が黒っぽくなってきた、食べごろのポポーフルーツ。
半分にカットした第一印象は「種が多い」でした。
ポポーの香り
まずは香りからチェック。
- パイナップル
- マンゴー
- 熟したバナナ
全体的にトロピカルな印象の香りです。
ポポーの味
スプーンでひとさじとり、口の中に入れてみました。
食べる前はもちろん、食べてからも口の中に香りが広がります。
味は
- 熟したバナナ
- 臭くないドリアン
- 完熟してふにゃふにゃになった柿
濃厚でとーっても甘く、酸味はまったく感じなかったです。
ポポーの食感
食感はやわらかで少しねっとり。
フルーツの中でも栄養価が高いので、少量でも満足感がある感じ。
私的には、とても美味しいフルーツでした。
ただ、ポポーの濃厚な味と独特な香りは、もしかしたら人によっては好き嫌いが分かれるかもしれません。
ポポーはカスタード味って本当?【本当でした】
ポポーには《森のカスタード》の別名がありますが、食べてみて正直『カスタード』は思い浮かびませんでした。
ところが・・・。
ポポーを牛乳と一緒にミキサーにかけて飲んでみたら、まるで飲むカスタードのような味になりました。
甘くてとろーりクリーミー♪
飲むカスタード「ポポードリンク」の材料は、ポポーの果肉と牛乳のみ。
作り方は、これらをミキサーにかけるだけです。
分量は果実の大きさにもよりますが、ポポー1個で一人分のジュースができるようなイメージです。
このドリンクなら、ポポーが苦手な人だった人も好きになれるはず。
ポポーはミルクと相性がいいので、ミルクと合わせてアレンジする食べ方がおすすめです
参考記事 ミキサーについて知りたい人は、筆者が愛用するミキサー【ティファール Mix&drink neo】について別記事でレビューしているのでご覧ください。
ポポーを収穫するタイミングと食べごろの見極め方
珍しい果実なので、初めてだと食べごろの見極めが難しいポポーフルーツ。
ポポーの木を育てている人は、きっと収穫時期もいつなのか?悩みますよね。筆者も初めはそうでした。
大きくなったからとひとつ収穫してみたら、まだあまり甘くなかったこともあったよ
結論から言うと、ポポーは収穫しません。
では具体的にどうするか、というと・・・
自然に落果するまで待ちます。
地面に落ちたポポーをみつけたら拾って、触感と香りをチェック。
果実を指で少し押してみてやわらかく、鼻を近づけフルーティーな香りがしたら食べごろです。
食べるときに「まだもう少しかな?」と思ったら、追熟させて食べごろになるのを待ちます。
早く熟成させたいときは、リンゴと一緒にポポーをビニール袋にいれておくといいでしょう。
リンゴはエチレンガスを発生させ、果物の熟成を助けるんだって!
もし果実が地面に落ちることに抵抗があるなら、ポポーに落下防止用ネットをかぶせておき、木から落ちた時にネットで受けるようにしておくと安心です。
木から自然に落果するまで待つ果実だなんて、まるで「宮崎県産の完熟マンゴー」のようですね。
そう思ったら、ポポーがマンゴーにみえてきました。
ようやく食べごろとなったポポーはこちら
4つとも指で押したらふにゃっとやわらかく、南国フルーツの香りが表面からも漂っています。
ただ皮表面が黒ずんでいて、見た目は確かによくないね
【ポポーを種から育てたい】発芽に挑戦してみた
ポポーをカットすると、果肉の中に種がたくさん入っています。
柿の種をひとまわり大きくしたような、大きな種です。
幻の果実なのだから、種も貴重なのでは?
これまでは捨てていたポポーの種でしたが、せっかくなので発芽にチャレンジすることにしました。
- ポポーは果実から取り出してから一度でも種を乾燥させると、発芽率が低くなる
- 冬を越したポポーの種は発芽しやすい
>>冷蔵庫内で冬越しさせる
上記ポイントに従って、先ずは水で少し湿らせた脱脂綿に種を包み、プラスティック袋の中に入れました。
冷蔵庫の野菜室に収納し、このまま春まで待ちます。
4月になり暖かくなったら、ポポーの種の発芽に挑戦する予定です。
1年後に種がどうなったかは、また追って報告します。
無事発芽して、大きな木に育ってくれたらいいな
ポポーの種は発芽した?【追記】
【ポポーを種から育ててみたいチャレンジ】を宣言してから、1年が経ちました。
残念な結果報告です。
ポポーの発芽に失敗しました
4月になり、種を水に浸して発芽するのを待ったのですが、まったく変化がみられず。
7月にはポットの土に種を植え、土が乾いたら水を与えるようにしました。
その後も変化がみられなかったのですが、ようやく8月28日に1つ発芽しているのを発見!
・・・と思ったら、これは雑草でした。残念。
反省点 : 4月から始めた「種の水栽培」は、どうやら必要のないアクションだったようです。
→4月にすぐ土に種を植えていたら、もっと早く芽が出たかも?
発芽するまでは、土を乾燥させないよう水やりを欠かさないことが大事。
→カラカラに土が乾燥していたこともありました
結論 : ポポーを種から育てるのは、少しハードルが高いと感じました。
ご参考まで
ポポーを育てたいのなら、苗木 からのほうが近道です。
幻の果実ポポーの苗木の購入は、こちらから
苗木からだと、ポポーが実をつけるまで4・5年かかるそうです
9月が旬のポポーは幻のフルーツ【一度は食べてほしい】
本記事では、9月に旬を迎えるフルーツ・ポポーについて紹介しました。
さいごに、ポポーを実食した感想をひとことでまとめます。
\筆者が食べてみた感想/
見た目はあまりよくないけれど、濃厚でトロピカルな味と香り。
食べてみるとおいしいフルーツでした!
ポポーの独特な香りは、もしかしたら人によって好き嫌いが分かれるかもしれません。
ポポーと牛乳をミックスすると、カスタードのような味わいになります。ぜひお試しください◎
「幻の果実」といわれる理由は、日持ちがしないうえに旬も短いから。
ところが最近では、テレビなどのメディアで、ポポーの話題を目にすることも多くなりました。
ポポーのアイスクリームというのも売られているとか。
要チェック!いつか食べてみたいなと思います。
ミルクとの相性が抜群のポポー
ポポーアイスクリームも、きっとおいしいはず
もしかしたら近い将来、「幻の果実」が幻でなくなってしまう日がくるかもしれないね
どこかでポポーをみかけたら、本記事を思い出して「食べてみよう」と思っていただけたら嬉しいです。
さいごまでお読みいただき、ありがとうございました。
▽ 秋の味覚「柿」のイタリア流食べ方 が気になる人は、こちらの記事もご覧くださいね。